まったりブログ

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角川文庫
著/菅浩江
カバーイラスト/智内兄助
何を血迷ったかテスト期間中に衝動買いしてそのまま積み本にしていた一冊を一気に読みました(笑)
薄いし短編形式なのでさくっと読める感じです。表現が歌舞伎の題材や昔の衣装の知識を使っているので解りにくいけど、雰囲気だけでも楽しめました。
花に想いを託す人と、その魂を狙う美しい姉妹姫、それを防がんと活躍する美貌の青年……
妖しく美しい物語です。雰囲気にどっぷり漬かれます。
主人公の青年、青葉時実よりも、その配下(?)の五郎が私好みです!
いかつい鬼面(笑うと童に泣かれる)だけど心優しくちょっと女に弱いような……しかも気の強い女の子に弱いようです。いいなぁ。
というわけで「寒牡丹」はかなりお気に入り。
最後の「老松」もかなり良いです。老獪な姫君や鬼たる時実の調子さえ狂わせる無邪気なお婆ちゃん、最強。
お婆ちゃんっ子の私としては和歌子ちゃんにも感情移入できます。
全てを語り尽くさない、想像の余地を残す物語の終わり方がまたイイ。余韻の美って感じです。おすすめ!
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